■□■ ECO Tama ■□■ 17号
2009.5月〜2009.7月
______________________________________________________________________
*JELF は、法的手段によって環境保護運動を進める、全国約500名 の弁護
士によって構成されている環境保護団体です。
ECO Tama=「エコ たま」とは、エコロジー・ロイヤーのたまごたちという
意味。環境問題に対する関心を共通項として集まった仲間の情報交流メルマ
ガです。 ECO Tamaは、ロースクール生の皆さんに有用な情報を提供するため
JELFから無料でお届けします。
*ECO Tama は、3ヶ月ごとにお届けします。
*ECO Tamaの購読申し込み、JELFへの連絡・お問い合わせは
jelf-osaka@green-justice.com
までお願いします。
*ECO Tama のバックナンバーは、JELFのホームページにてご覧いただけます。
URL: http://www.jelf-justice.org
______________________________________________________________________
□■□ CONTENTS □■□
□ 泡瀬干潟を守るために 一審一部勝訴判決報告
□ダム排砂とワカメ死滅との因果関係を認める!
〜出し平ダム排砂差止訴訟第1審判決
□環境法論点表改訂
□ JELFからのお知らせ
______________________________________________________________________
□■□- 泡瀬干潟を守るために 一審一部勝訴
判決報告− □■□
弁護士 御子柴 慎 (岐阜県弁護士会)
「泡瀬干潟は琉球列島の中で一番大きく、美しい貴重な干潟です。
子々孫々の代まで残さなければならない、世界の宝です。」
(泡瀬干潟を守る連絡会HPより http://www.awase.net)
この泡瀬干潟で現在進められている埋立事業に関し、2008年11月19日、
那覇地方裁判所は、被告沖縄県知事及び被告沖縄市長に 対し、
要旨「一切の公金を支出し、契約を締結し若しくは債務その他の
義務を負担してはならない」とする画期的判決を言い渡しました。
□(泡瀬干潟は沖縄市の沿岸、サンゴ礁に囲まれた中城湾の北部に位置し、
南西諸島でも最大級の約290haの干潟、約112haの藻場を有する。
鳥類・貝類・海草・藻類の貴重な生息地であることが知られており、環境省に
よって「日本の重要湿地500」に選定されている。
▼サンプル頁へのアクセス
http://www.jelf-justice.org/school/contents/documents/20081225awase-victory.pdf
______________________________________________________________________
□■□ダム排砂とワカメ死滅との因果関係を認める!
〜出し平ダム排砂差止訴訟第1審判決 □■□
弁護士 坂本 義夫(富山県弁護士会)
「第1 判決
2008年11月26日、富山地裁は、関西電力株式会社に
対し、黒部川河口東の海域で操業するワカメ栽培組合に
対して約2730万円を命じる判決を言い渡した。」
□出し平ダム(だしだいらダム)は、富山県黒部市宇奈月町黒場奥山国有隣地先、
黒部川本川に建設されたダム湖の堆砂を排出する「排砂ゲート」を備えた日本最
初のダムである。黒部川は日本でも有数の土砂排出量の多い川のため、貯水池の
容量を維持し。下流へ土砂を流すことで海岸線の後退を防ぐことを目的に排砂ゲートが
装備された。関西電力は、91年12月から08年7月までほぼ毎年のように計16回の
排砂を行い、合計279万立方メートルの土砂・ヘドロその他の有機物が排出された。
▼サンプル頁へのアクセス
http://www.jelf-justice.org/school/contents/documents/20090325dam-victory.pdf
____________________________________________________________________
□■□環境法論点表改訂! □■□
弁護士 小島 智史
環境法の試験対策としては、まずなによりも「法政策の発展過程」
「環境法の基本原則・理念」を理解することが重要である。
その重要性は過去に行われた試験委員のヒアリング結果でも繰り返し
強調されている。
そこで、本論点集の第1部では、現行法制度に対する評価を、
過去からの法政策の発展過程や環境法の基本原則・理念から論述する
助けになるようなものとする事を心がけた。なお、直前期ということもあり、
現行法制度については、特に重要な条文のみをピックアップした。また、
既に本試験で出題された条文は省略した。
環境法では、実質的一行問題と言いうるものも多く、事例問題では
一つの環境事象を多角的に把握させる問題が出るため、いかなる項目を
抽出し、分析すべきか迷うことも多い。しかし、問われているのは、繰り返し
になるが法政策の発展過程や環境法の基本原則・理念に対する理解
である。これらの観点から評価できる法律や条項を抽出すれば、大きく
間違えることはないと思われる。本試験であまり勉強してなかった分野が
出てしまったとしても、落ち着いて条文にあたれば何とかなるので、あきらめず
頑張って欲しい。
次に、事例問題対策として、多様な紛争処理方法を抑える必要がある
のは当然である。そこで、第2部では、紛争処理方法と各方法ごとの
代表的な論点を挙げた。
事例問題では、加害者、被害者、行政の三面関係に留意した分析が
求められる。民事訴訟や行政訴訟、ADR等、各紛争処理方法の違いが
ど こにあるかを十分理解した上で、当該問題では三面関係のうちいずれの
面
からの分析が求められているのか、注意して解答して欲しい。
▼環境法論点表へのアクセス
この論点表ですが、ECO Tama上でサンプル頁を公開し、論点表をほしい方には、
@連絡先を明記してもらって、A合格後には、この論点表を改良していく学習会に
協力してもらう。という、二つの条件で、PDFファイルの形にして配布(無料)
いたします。
▼サンプル頁へのアクセス
http://www.jelf-justice.org/school/contents/documents/rontenhyo2nd.pdf
▼申込フォーム(コピー・ペーストしてメールにてご請求下さい)
環境法論点表を申し込みます。
合格後には、論点表の改良に協力いたします。
(合格した場合は、JELFに連絡いたします。)
申込者名 ( )
所属 ( )
メールアドレス ( )
▼申込フォーム送信先
jelf@green-justice.com
論点表は、本年度の司法試験に間に合うよう、早急にお送りする予定ですが、
申込者多数の場合は、多少時間がかかることをご了承下さい。
論点表の内容・送付についてのお問い合わせは、メールにてお願いします。
お問い合わせについても、迅速な対応が出来ない場合がある旨あらかじめ
ご了承下さい。
JELF会員のLS実務家教員のご協力を得、論点表の監修をしていただいておりま
すが、内容の正確性につきJELFが責任を負うものではない点ご了承ください。
______________________________________________________________________
□■□JELFからのお知らせ □■□
□ 修習生企画 09年5月16日〜17日
本号記事でも紹介させていただいた、泡瀬干潟の視察を行い、沖縄県内の環境訴訟
係争地の現場を見学する予定です。
5月16日(土)
13:30ごろ 学習会 場所:沖縄市産業交流センター 第一研修室
講師:前川盛治氏(前掲)
15:30ごろ 泡瀬干潟視察(干潮:午後5:00)
▼ 詳細・参加希望は、JELF事務局までお問い合わせください。
jelf@green-justice.com
______________________________________________________________________
□ ECO Tamaは、ロースクール学生の皆さんとの双方向マガジンを
目指しています。ぜひ、ご意見ご感想、実務家への質問等、また、
自主ゼミ・勉強会等の案内等お知らせ下さい。
jelf-osaka@green-justice.com
□ 購読者募集中!お友達にもECO Tama をご紹介下さい!
購読の申し込みは、
jelf-osaka@green-justice.com
まで、お名前、学校名、学年をお知らせ下さい。
□ 配信停止をご希望の方は、お手数ですが
jelf-osaka@green-justice.com
までご連絡下さい
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━